書名読み | むつのくにつがるたかおかたかてるれいしゃごえんぎ |
所蔵 | 高照神社所蔵、高岡の森弘前藩歴史館寄託 |
著編者 | 吉川従長 |
写刊年次 | 享保十三年(一七二八)五月 |
寸法 | 縦三四.八×横三六八.〇糎 |
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解説
『陸奥国津軽高岡高照霊社御縁起』は、弘前藩四代藩主である津軽信政の生前の仁徳や、高岡への埋葬の経緯などを享保十三年に吉川神道二代目の吉川従長(よしかわよりなが一六五五~一七三〇)が記したものである。
縁起の概要は、①信政の人柄や功績(信政は若年より弓馬や学問に励み、壮年になって吉川惟足から四重奥秘「神籬磐境之大事」を授けられるまで極めたこと、津軽領内の開発・経営に努めたこと)、②信政の死(在世中から埋葬地と定めていた高岡に信政が埋葬されたこと、従長の代理として北川武左衛門正種が信政の神葬祭を行ったこと)、③縁起執筆の目的(後世のために、信政の嗣子である信寿が従長に縁起を執筆するよう依頼したこと、縁起を残すことによって神社の神徳が永遠に伝わること)などが記されている。 筆者の吉川従長は、名を惟順(従長)、通称は源十郎、霊社号は円竜霊社と称した。吉川神道の基礎を確立させた父惟足の跡を継ぎ、従長は神道思想の根幹を形成する秘伝の階級的編成と、秘伝解釈の統一を行い、吉川神道の大成に尽力した。その過程で、従長は惟足の伝記である『視吾堂先生行状』・『神学承伝記』や、神書講釈本・秘伝解釈本などを編さんした。
国文学研究資料館 新日本古典籍総合データベース
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陸奥国津軽高岡高照霊社御縁起