津軽図譜

書名読みつがるずふ
所蔵青森県立郷土館
著編者百川学庵(文平)
写刊年次江戸時代/十九世紀前期
寸法縦三一・四×横八五・七(最大)糎
丁数二十五枚
備考絹本着色
画像をクリックすると、全体を見ることができます。

解説

 百川学庵(ももかわがくあん、弘前、一七九九~一八四九年)が描いた江戸時代後期(十九世紀前半)の津軽地方の風景・風物画二十五枚連作。
 本図譜には、津軽地方の景勝地のほかに、藩の御用船永徳丸、ウトウ、エイ、ホウボウなど珍しい鳥魚類も含まれており、博物画的性格も併せ持つ。特に、エイは、背面腹面と並べる構図をとり、実物記録にこだわった姿勢も見てとれる。また、彩色にも気を配り、絵師としての高い技量もよく表れている。各題には、漢文で数行の説明が添えられていて、紀行画・博物画として鑑賞することもできるが、実際にどのような目的で描かれたのか制作意図、成立については不明である。